のんのんびよりがヒットした3つの理由
2013年の秋アニメとして放送された
前評判はそれほど高くなかったものの
同作品の中で、れんげが使用する「にゃんぱすー」が
アニメ流行語大賞で金賞を受賞したり、ニコニコ動画内での満足度も非常に高いなど
放送開始時には2013年秋の覇権アニメとまで呼ばれるような作品となっておりました
どういった要素が視聴者の心を掴んだのでしょうか。
3つの要素で書いてみます。
① ノスタルジーを誘う世界観と美しい作画
のんのんびよりの舞台は、「牛横断注意」などの標識が出るほどの田舎です。
ただ、リアリズムを追求した田舎というよりは、
どちらかというと可愛らしい、ファンタジーに近い描写として描かれております。
上記の感覚は私が感じたものですが、のんのんびよりの監督である川面氏も
同じことをインタビュー中で語っておられるのでやはり狙い通りのものであることが分かります。
「可愛い風景」というのは制作陣の間での重要なキーワードですね。企画が動き出した初期の頃には、「田舎を舞台に女の子たちの日常を描く作品です」と作品コンセプトを伝えると、「では『となりのトトロ』ですね」とよく言われました。でも僕が目指したいと思っていたのは、ああした純和風でフォトリアルな田舎ではなくて、かといって記号的だったりパステル調だったりという風でもない、そことはまた別のタイプの画でした。それを探っていく中で思い付いたのが、田舎の風景を「可愛い」と感じてもらうというコンセプトだったんですよ。
『のんのんびより』川面真也監督インタビュー「日常、ファンタジー、にゃんぱすー」(前編)(1) | 日本最大級を目指すアニメポータル「AniFav」
ファンタジー感のある作風が故に見る世代を限定させないということが
幅広い世代に受け入れられた要因であると考えております
また、のんのんびよりは様々な立場の人が楽しむことの出来るように設計されております。
・都会に住むものにとっては、田舎に住むことの憧れを誘発させ、
・田舎から都市部に出てきたものにとっては、懐かしさや自身の田舎での生活と比較し
楽しませる
・田舎に住んでいるものにとっては、自身の現在の生活との生活をさせて楽しませる
など受け取るものにとって異なる価値を与えることができる作品になっております
② 微笑を誘うストーリー構成
原作そのものが緩いギャグが含まれている作品である
その良さがアニメでも活きている
爆笑をさせるというよりは、可愛らしさに
くすっと笑ってしまう、微笑を誘う内容となっている
この笑いの要素が次もまた見ると何か面白いことがあるのではないかという
期待となり継続視聴を促進させる役割を持っております。
③ 意味不明なことば
押し出されております。
キャッチーなことば故に
twitterや電車などで使用され、一般のひとの目にもつくようになり
興味喚起を促すことができました。
【コミケ】りんかい線「にゃんぱすー。りんかい線よりお願いなのん」 : はちま起稿
上記3つによって
のんのんびよりがヒットを遂げたのではないかと考えております。